住民/暫定平行滑走路でオーバーランの事故があった。これは滑走路が短いせいだと思うが、残された用地問題についてどういう考えか。
共生委員/共生委員会は、地域と空港が共生していくためにチェックする第三者機関。土地を売る、買うという当事者同士の中へ入る立場にはない。
住民/羽田は利便が悪い。成田空港で国内線を増便できないか。
共生委員/この夏から6都市16路線ができるが、利便さと運賃に左右されるので、いますぐに成田からどんどん飛ぶ状況にはないのでは。
住民/空港公団や関連会社への出入りに苦労する。零細業者が入りやすくできないか。
共生委員/共生委員会でも地域づくり部会をつくり、どうすれば、このような地域の問題解決に役に立てるか考え始めた。
共生委員/外国からのお客さまにこの地域に降りていただくためには、成田だけ、富里だけというのではなく、広域的に観光地の商品化を話し合う必要があるのでは。



住民/千葉県は、税関手続きが横浜扱い。ところが、成田空港は東京税関の管轄。蓮沼や富里は、成田空港に近いにもかかわらず、横浜扱いである。そのため保税倉庫が建たず、雇用も生まれない。 
空港公団/成田空港の敷地にかかる成田市、芝山町、多古町、大栄町は成田空港で通関手続きをしてきた。そして昨年7月から、緩和措置で、蓮沼や富里も成田空港でできるようになった。
住民/建設の発注方法は、民営化後、どのようになるのか。
空港公団/経済的な共生のために、利害関係をもつ業者の方、地元の方、バランスを考えて運営するよう検討している。
住民/世の中景気がよくない。蓮沼に何か雇用が生まれる計画を持ってきていただきたい。
住民/成田空港は地域の発展の核となっていくのか。共生委員会は何をするのか。
共生委員/成田空港からの影響はプラスもマイナスもある。共生委員会はマイナスを減らす方に軸足がある。空港を活かす、プラスを大きくすることも大切で、今日のように、いろいろな意見の交換をして道を見出せれば。



住民/昨年、暫定平行滑走路が供用され飛行コースの直下になり、防音工事をしていただいた。今年度は、坂田4集落で防音工事ができるが、共生財団の工事では、家族の人数で補助金額も異なり、昔ながらの農家住宅はサッシを替えたくらいでは遮音にならない。
共生委員/たしかに、問題がないとはいえない。昔ながらの農家は開口部が多く、経年変化によって傾いたりサッシががたつくなど、問題も生じている。本当に効果があるか、みなさんの具体的な例を聞かせてもらって、皆で検討していきたい。
住民/落下物等の事故はないと聞いているが、不安でならない。
共生委員/落下物の問題は以前に比べれば成果が上がりつつあるが、ゼロではない。今後も努力が必要だ。
住民/私の地区は、大半が農家。坪数の大きい家が多く、騒音対策の予算では足りない。
共生委員/私どもは防音工事をやる立場にないので取り次ぐ形になる。空港公団の工事も市町村の工事も、どこかに限界がある。しかし、最初は、民家防音工事の助成なんかできないと言っていたものを財団という仕組みをつくってやるようになった。少しずつ進んで、やがて成果に結びつけることが大切。われわれも、それなりに取り組んでいきたい。
住民/防音工事は、どれほどの効果があるのか。具体的な数字はあるか。
共生委員/B工法の場合、防音工事後は25デシベル、C工法は20デシベル、隣接も20デシベル下がるのが基準。ところが、ちょうど1年くらい前、ある地区をピックアップして測定してみたら、数値にばらつきがあった。
住民/高谷川拡張の噂を聞いたが、空港と関連性があれば川が汚染される懸念がある。
共生委員/空港内の雨水は、最近はなるべく浸透させるようにしていると報告を受けている。生活廃水も北側の根古名川にすべて流し込んでいる。




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