成田空港をめぐる状況は、暫定平行滑走路の供用、空港公団民営化にむけて動き出すなど、急激に変化しています。
 そうしたなかで、共生委員会もあり方や役割が問われることになるでしょう。今期は、そういう意味でも、いままでの業務の集大成と位置づけて取り組みます。

(1)円卓会議合意事項の点検を続けます。
 合意事項の点検は、共生委員会の主要業務の1つです。本年度もこれを継続して実施します。さらに、4期8年間の点検結果とそれによって導き出された対策について洗い直し、残されている問題、あらたに発生した問題について対策を実効あるものにしていくよう努めます。とくに、民家防音工事の施工改善、「うるささ指数(WECPNL)」の精査、暫定平行滑走路供用にともなう新たな騒音問題の把握などについて、積極的に取り組みます。

(2) 住民相談をお受けします。
 暫定平行滑走路供用後、騒音問題を中心に地域住民から多くの声が寄せられるようになりました。
 共生委員会では、地域住民からの要望、意見、苦情を真摯に受け止め、誠意ある対応をしていきます。また可能な限り、関係機関と連携し、問題の早期解決を図ります。

(3) 空港からの情報公開の点検をします。
 空港公団がおこなう情報公開はホームページの開設、法律に基づく情報公開など、その内容や方法は多岐にわたっています。その情報が地域住民にとって分かりやすく、有意義なものであるかどうかについて、今期は、総点検をおこないます。

(4) 地域づくりに資する調査、研究を進めます。
 あらたな業務として前年度から着手してきましたが、成田空港のプラス面を地域に活かすため、さらに具体的に展開します。この点については、国土交通省・空港公団をパートナーとして位置づけ、連携を強化しながら事業を進めます。

(1)地域住民・団体との交流をさらに深めます。
 今まで以上に、力を入れて広範囲に地域住民・団体との交流をおこないます。
 共生委員会と地域住民・団体との間で、情報の交換、認識の共有を図り、地域内での問題解決を進めます。また「経済共生」の視点から経済団体とも交流し、空港圏でのプラス創出を試みます。

(2)わかりやすく、親しめる広報活動に努めます。
 共生委員会の活動の様子、空港に関する諸情報をわかりやすく正確に伝えるため、引き続き「共生委員会だより」を定期的に刊行します。
 またホームページを充実させ、地域住民にとって頼りがいのある情報源となるよう努めます。

(1)本会議
 本会議は共生委員会の中枢機関です。
 地域と空港の共生に関する意思決定の役割を担っていることを再確認し、あらためて活発な議論をおこなう場とします。
 とくに本年度は空港公団の民営化との関連で、共生委員会の今後のあり方、これまでの委員会活動の集大成にも踏み込んで、必要な検討を進めます。

(2)部会
地域部会
 円卓会議合意事項の点検、地域住民・団体との交流を中心に活動をおこないます。本年度は点検結果の総括に向けて態勢をととのえ、今後の展開に備えます。
情報公開部会
 情報公開総点検のためのワーキンググループを設置するなど、総点検を具体的に進めます。
地域づくり部会
 引き続き地域づくりに資する企画を支援するなど、調査研究を進めます。
歴史伝承部会
 これまでの実績を踏まえ、空港問題初期の調査、聞き取り、資料収集、収集した資料の保存修復を強化し、常設展示の具体化を図ります。
 さらに本年度は空港公団民営化後の歴史伝承業務の継承について、方向性を見出せるよう検討を進めます。

(3)研修会、視察
 空港関係施設の視察、研修を充実し、先進事例調査も計画し実施します。また、全国各地の空港関係者、周辺住民との交流をおこない、学習の機会を増やすよう努めます。

(4)連絡調整会議
 共生委員会の業務を地域とより密着した形で展開する場とします。
 あわせて空港圏内市町村の実務担当者相互の交流、研修の場として活用します。




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