共生委員会は1995年に発足以来、2年を1期として活動しています。
 このたび5期目の活動に入り、あたらしい一歩を踏み出しました。そこで、委員を委嘱されたみなさんに、抱負を語っていただきました。


「この外に道なし この道をゆく」
代表委員 山本 雄二郎

 「わが行く道に茨多し されど生命の道は一つ この外に道なし この道を行く」―たしか武者小路実篤の作だったと思うが、いまも忘れられない詩の一節。5期目の共生委員会へ入った心境はこれに尽きる。

「あたりまえ」の筋が通るようにはたらく
代表委員代理 河宮 信郎

 暫定平行滑走路の供用で騒音が加算されたのに、騒音指数のW値がかえって低く出るという変なことが起こりました。しかし、もっと変なことに、W値の算式にある初歩的な誤りがなかなか訂正されません。法や制度を改める手続きに時間がかかるのはわかります。しかし、誤りの原因と改善の方向はすぐにも出せるはずです…。変なことを変だと認めるのにも手続きが要るのでしょうか。共生委員会の役割は「あたりまえ」の筋が通るようにはたらくことだと思います。


将来への重要な2年になる
成田市 村島 義則

 前期は、暫定平行滑走路の供用開始により新たなマイナス面が発生しました。空港公団の民営化、空港をめぐる市町村合併問題は、騒音地域や周辺にどういう影響をおよぼすか、共生委員会も空港公団の民営化により、今のままでよいということにはならないと思います。今期は、将来へ向かっての大変重要な2年。心して取り組みたい。

負の課題が残されている
成田市 岩澤 寛

 委員会が発足して8年が過ぎましたが、今だに空港が地域と融和できたとは言い難いものがあります。負の課題が残されているからです。今期はこれら諸問題解決の大きな節目と考え、努力する所存です。

生きている人間の心をすくいあげるために
芝山町 木内 順

 共生委員として8年の年月をかけ、地域住民と空港との隙間を少しでも無くすることを念頭に活動してきました。それにより改善されたことも多々あります。しかしながら、騒音問題等、まだまだ改善されるべき点もあります。公共の利益が優先されることにより、住民の感情は置き去りにされてしまいがちです。騒音下に住む人間も普通に生活していることを忘れてはならないと思います。
 血がかよう人間として、考えをもち、生きている人間の心をすくいあげることができたらと思います。


「地域と空港の共生」に尽くしたい
下総町 塚本 修

 空港は特殊法人を経て、民営化へと形態を大きく変えようとしています。民営化後の全体像はまだみえませんが、内陸空港であるがゆえに起因する騒音など環境対策については、恒久的制度の確立が不可欠です。2003年度の共生委員会業務推進目標にむかって、委員のみなさんと「地域と空港の共生」に微力を尽くしたいと思います。

負を緩和し、豊かさを残したい
富里市 木川 義光

 共生委員として2期目を迎え、「合意事項の点検を第一に」、負の問題を住民と共に考え、国、空港公団に助言し、負の部分を少しでも緩和し、空港と共に生活の豊かさを、地域住民の子供や孫にまで残したい。

空港はあってもいいと思えるときが来るように
大栄町 高木 吉夫

 共生委員会がスタートして10年目に入りますが、あの当時目指したものは、ずいぶんできたものもあるなあという感じがします。同時に、まだ道半ばという気もしています。成田の空港が普通の空港になって、地域の人も空港はあってもいいのではないかと思えるときが、一刻もはやく来るように、周辺に住む一人として見つめていきます。

プラス醸成へ尽くしたい
多古町 鈴木 勲

 暫定平行滑走路の供用が始まって2年目に入り、成田空港の民営化の問題等、空港をとりまく状況も変わろうとしています。
 空港から受けるマイナスを解決することだけでなく、周辺地域がプラスを醸成していく努力をすることが大切です。4期目の共生委員として、空港と地域の共生のために微力を尽くします。


飛行直下の住民、微力ながらがんばる
松尾町 江澤 旭

 2期目の共生委員をお受けしました。成田空港が暫定平行滑走路の供用、そして空港公団民営化へ向かい、成田の変貌ぶりを実感しています。民営化後も共生策がさらに行き渡るように期待し、騒音、落下物、ビニール汚染問題など、マイナス面を少しでも減らすため、私も飛行直下の住民、微力ながらがんばりたい。


プラス面への芽生えに
横芝町 林 正一郎

 民営化問題が焦点となってきた今、あらためて騒音、落下物等の心配を余儀なくされている地域の声を届けたいと考えています。
 共生策の理念を守ることは地域づくりにつながる。空港が地域の一員として、地域がプラス面を考える芽生えとなるよう皆で考えてみたい。

環境対策など懸案を引き継ぐ検討を
蓮沼村 今関 紘

 暫定平行滑走路の供用で、蓮沼村全域が航空機の騒音下になりました。この供用により北総台地では騒音域が拡大し環境権が損なわれ、その対策は道半ばです。それに空港公団の民営化は目前。誕生する空港会社に環境対策を始めとする懸案を引き継ぐ検討が、私の共生委員としての課題と考えます。


 以上、委員のみなさんから抱負を伺いましたが、このほか、千葉県総合企画部理事、成田市、芝山町の助役が共生委員を務めています。



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