共生委員会の本来の業務である円卓会議合意事項の点検、情報公開の点検、さらに地域交流などの業務を行いました。

円卓会議合意事項の点検
 合意事項5項目17事項のうち、重点をおく事項を中心に点検しました。従来のように共生委員会側から問題指摘をせず、国土交通省、空港会社からの報告を受け、それをもとに点検するとともに、項目ごとに担当委員を決め、関係機関の協力者を明確にしました。
●W値の逆転現象への対応について
 2007年(平成19年)8月と10月、騒音評価指標(Lden)研究会研修を行い、京都大学大学院准教授から「地域の環境と生活に関する調査」、環境省担当者から「航空機騒音に係る環境基準の改正について」の説明を受けました。それによると、「W値の逆転現象」は、従来のW値算式に不備があったことに起因し、より正確な算式に改めることで解決されるとのことでした。
 しかし、共生ワーキンググループでは、住民の「W値が実感と合わない」という不満は解消されたことにはならず、現行の環境基準の枠内でも、生活妨害を起こすような「単発騒音」を防止することによって、住民の騒音ストレスを軽減する効果が期待できることから、そのための努力を求めることとしました。
●22時台の便数(10便/日)の遵守 
  関係者の努力により改善傾向が見られるものの、依然として10便/日の遵守には至っていないため、引き続き、改善を求め、今後も議論することとしました。

情報公開の点検
 10月、空港会社から、成田空港をめぐる状況が新たな局面を迎えるなかで、情報の意義、その重要性を再確認し、より充実した情報公開、情報活用に全社をあげて取り組むこととした「情報公開の新しい展開案」が報告されました。

地域交流
 9月、多古町航空機騒音等対策協議会との交流会を行い、国土交通省から「首都圏空港(成田・羽田)を巡る最近の動きと今後の展開」、空港会社から「成田空港の現状と取り巻く状況の変化」について報告を受けたのち、意見交換をしました。
 今後は、「在来型」の交流に加えて、共存共生から共栄へという新しい流れに対応するため、空港関係者との交流など、「共栄型」の交流についても、早急に具体化することとしました。

地域活動
 航空機洋上脚下げ点検は、落下物対策の一環として、国土交通省成田空港事務所が毎年11月から翌年3月まで蓮沼海岸殿下海水浴場で行う業務で、地域委員もこれに立ち会いました。
 2007年度(平成19年度)は、4000m滑走路と平行滑走路に着陸する航空機延べ120機について点検しました。


共生ワーキンググループの記録

円卓会議合意事項・情報公開の点検
○ 共生ワーキンググループ(2007.4.16)
  ・点検 円卓会議合意事項/情報公開
  ・地域交流
○ 共生ワーキンググループ(2007.5.21)
  ・共生委員会の点検業務について
   今後の具体的な取り組み(工程表)
   国土交通省及び空港会社からの報告
○ 騒音評価指標(Lden)研究会研修(2007.8.21)
  ・講演『地域の環境と生活に関する調査』…京都大学大学院松井准教授
  ・意見交換
○ 共生委員会運営チーム・共生ワーキンググループ合同会議(2007.10.26)
  ・共生委員会の運営全般について
  ・共生ワーキンググループの進め方について
○ 騒音評価指標(Lden)研究会研修(2007.10.26)
・講演『航空機騒音に係る環境基準の改正について』…環境省山下室長補佐、田中係長
  ・意見交換
○ 共生ワーキンググループ(2007.10.26)
  ・点検 円卓会議合意事項/情報公開
  ・地域交流
○ 共生ワーキンググループ・共生スタディグループ合同会議(2008.3.5)
  ・共生四者協議の結果報告
  ・共生委員会記録集編集委員会
  ・共生委員会だより編集方針
  ・共生委員会第7期後半工程表
  ・先進事例視察調査

地域交流・地域活動 
○ 成田空港対策協議会総会出席(2007.5.25)
○ 多古町航空機騒音等対策協議会との交流会(2007.9.28)
・報告『首都圏空港(成田・羽田)を巡る最近の動きと今後の展開』…国土交通省羽尾課長
    『成田空港の現状と取り巻く状況の変化』… 空港会社佐久間マネージャー
  ・意見交換、質疑応答
○ 航空機洋上脚下げ点検立会い〔国土交通省成田空港事務所実施〕
  ・点検日:2007.11.21/2007.12.13/2008.1.9/2008.2.7/2008.3.6
  ・点検場所:蓮沼海岸殿下海水浴場



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