情報公開のあり方<内容と方法>を検討する部会(情報公開部会)

 共生委員会では、空港会社が行う環境情報、運用情報、共生策実施情報などの情報公開の内容及びその方法が地域住民にとってわかりやすいか、共生に資する条件を満たしているかを検証しています。
 情報公開部会の第6期は、まず、空港会社が行う情報公開について現状の整理、分析を行い、問題点と課題を抽出したのち、対応案を作成し、「第6期情報公開部会総括」として、本会議に報告しました。
 今回の点検では、公開された情報の量が多く、地域住民から見れば繁雑すぎて難しい、情報の入手が困難であるなどの問題点があらためて明らかになりました。
 また、このような点検は、共生の視点から再検証するうえで効果はありましたが、第6期の点検を通じて、在来方式による点検では限界があるということが明らかになってきました。
 点検を引き続き行うことは、共生の視点から今後も必要です。しかし、空港会社が完全民営化など、従来と異なる展開をしていくことになれば、公開される情報も質的に変化していくことが考えられます。空港会社においては、より広義な情報を対象にするなど、新たな発想による革新的な情報発信のあり方を検討していくことが望まれることを、本会議に報告しました。

情報公開部会の記録

 ○情報公開のあり方〈内容と方法〉を検討する部会スタディグループ(2006.4.20)
 ○第13回情報公開のあり方〈内容と方法〉を検討する部会(2006.11.6)
  ・審議事項 第6期情報公開部会総括 報告書(案)について

「第6期情報公開部会総括」より抜粋

実態把握〜現状の整理・分析
公開された情報
 「空港情報センター公開資料」、「成田国際空港周辺航空機騒音測定結果月報一覧表(速報)」、「成田空港周辺環境測定結果報告書(年報)」、「環境情報公開システム モニター」、「環境報告書」、「くうこうだより」、「空港会社ホームページ」(環境情報公開システム ウェブ、環境報告書 ウェブ、成田空港と環境のおはなし ウェブ)」
公開の方法
 「空港情報センター」、「航空科学博物館エコ・エアポートコーナー」、「地域相談センター」、「NAA 情報コーナー」、「騒音下住民への配布」、「インターネット」、その他担当者が随時対応
情報の活用
 「地域のイベント参加」、「空港見学会」、「成田空港近隣中学校での環境問題に関する講演会の実施」、「エコキッズ・クラブ」
 
問題点と課題
「 データ」よりも情報・知識を
公開された情報は量が多く、きわめて精緻だが、地域住民からみれば、繁雑すぎて理解しがたい。これは、集めたデータがそのまま公開されているためであり、情報・知識のかたちにまとめる必要がある。
分かりやすさに工夫の余地
表現という点からみて、専門用語が多く、難解。分かりやすく簡明なパンフレット(民防編)を作成する。複数機関からの情報は、関係機関で調整するなどの工夫が必要である。
情報入手の困難さ
情報提供の方法は多様だが、地域住民からみれば、容易に情報にアクセスできないという不満がある。住民の立場に立った情報入手手順のあり方、住民の理解度に配慮した媒体の選択等、改良が必要である。
 
空港会社としての対応
情報流動化への備え
成田空港を取りまく状況変化、地域住民のニーズを的確に把握し、簡明かつ遅滞なき情報の提供に努める。一方的な情報公開ではなく、住民との間で情報のフィードバック(対話型)を行う方法なども検討する。
空港の全体情報と関連情報
従来情報にとどまらず、空港全体の情報公開への要請が強まってきたことから、会社の部門を超えた体制の整備、さらには戦略広報を兼ねた情報発信、国、自治体などとの情報提携のあり方を検討する。
異常事態発生時への対処
気象条件など諸状況の急変によって、空港の運用に異常事態が発生した場合、地域への影響に配慮し、情報発信部門や問い合わせ窓口の一元化など、より効果的な情報発信を検討する。




 共生委員会の活動の様子や空港に関する諸情報を分かりやすく、正確に伝える「共生委員会だより」を刊行、またホームページによる公開、年間の活動をまとめた「事業報告書」発行などを行い、地域住民にとって頼れる情報源となるよう努めました。
 「共生委員会だより」はNo.49からNo.52までの4号を、また2005年度(平成17年度)事業報告の特集号Vol.6を発行、それぞれ21,000部を空港周辺市町の騒音下住民をはじめ関係者に配布しました。
 また、ホームページは、半年ごとに随時更新するとともに、共生委員会だより発行のつど、更新作業を行うなど、新しい情報の提供を心がけました。


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