5項目17課題を重点的に。

 共生委員会では、空港公団の民営化を機に、円卓会議合意事項点検のあり方を見直しました。
 点検の対象は、騒音、移転、落下物、環境、電波障害、滑走路計画、移転跡地の7項目を柱に大小あわせて22事項とすることに変わりはありません。しかし、これまでの点検作業でかなり多くの内容が実施に移され、共生の実現にむけて前進しました。一方で、地域には依然として不満があり、あらたに発生した問題もあります。
 このため共生委員会では、これらを整理し、「今後中心となる課題」5項目17課題に力点をおいて議論することにしました。

双方向対話型で。

 点検に際しては、地域住民の意見を聞いて地域の意向を十分に把握し、住民の不安や疑問の解消に努めます。
 また民間会社になじむ方法として、国・空港会社と双方向対話型で点検をおこなうこととしました。
 これによって、よりいっそう重点的、効率的に課題に取り組むことができるようになったといえます。

点検の流れ。

 具体的なプロセスとしては、まず各課題ごとに地域委員を中心に担当者を決めてスタディグループをつくります。そこで担当する課題を詳細に検討し、その結果を点検表として準備します。点検表は、1.点検の内容、2.点検の経緯と現状、3.問題点の把握、4.今後の対応、について記録しています。この点検表をもとに、国・空港会社が出席し、地域部会で検討します。
 スタディグループ→地域部会で検討した経過と内容を共生委員会本会議にはかり、最終的に議論をして結論をだします。
 また空港をめぐる状況が変化し、顕在化した問題については、迅速に対応し、検討項目に加えるとしています。

点検開始。

 2004年(平成16年)秋より新方式でスタートし、第1回、第2回の点検作業は、下表で●のついている3項目の中の7課題について実施しました。
 これらの点検結果については、たより43、44で詳細に報告しています。あわせてご覧ください。

今後中心となる課題と進捗状況
項目 課題(○未点検 ●点検済) 今後の対応



航空機
騒音
W値の逆転現象への対応
 
民家防音工事の恒久的助成制度に向けた再々助成制度の検討
完全民営化までに結論を得るよう検討を進める
民家防音工事におけるサッシの軽量化と改善策
継続して状況把握に努め、サッシメーカーに働きかける。改良があればすみやかに広報する
民家防音工事の経年変化対策
さらに事態の深刻化が予想されるため、対策の強化を。あらたな防音工事については、遮音効果を測定する。経年変化の把握体制の確立を期待する
飛行コースの遵守          
 
4000m滑走路関連、平行滑走路関連の防音林・防音堤の整備
未取得地の早期取得に努め、整備計画をより積極的に推進する
発生源対策として、今後も航空機の低騒音化に取り組む
 


環境
地域環境、騒音下住民の健康に与える影響の把握(航空機騒音、排気ガス、低周波空気振動、営業騒音等)
 
農業用ビニールハウス汚染の原因究明
 
緑、林の回復について計画的な推進
整備計画に基づき、可能な限り緑、林の回復を
移転跡地の十分な管理および有効活用
より積極的な利活用を望む
落下物
北側からの着陸時の対策
 
電波障害
電波障害対策の実施
暫定平行滑走路の追加対策工事は、計画どおりの実施を期待する



滑走路
計画
平行滑走路については、話し合いにより解決
 
横風用滑走路については、平行滑走路が供用した時点であらためて地域社会に提案し、その賛意を得る
 
飛行回数増加について地元、関係住民と協議
 
22時台の便数(10便/日)の遵守    
 


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