共生委員会だより vol.50

 しめ縄は、神様の占める清らかな区域を示すための“ はりつな”のことをいいます。お正月は神様をまつるもっとも大切な時として、毎年新しいしめ縄を玄関や神棚などに飾ります。
 南条地区社会福祉協議会の方々は、しめ縄作りの技術を伝えようと、7年前から毎年、小学校5年生の子供たちに教えています。
 昨年12月19日午前10時、南条小学校の体育館では伝承教室が開かれ、ベテランから大人たちがしめ縄作りを学んでいました。「しめ縄とリース(輪飾り)の作り方をひととおり習ったら、午後は私たちも先生になって、子供たちに教えるんですよ」とのこと。稲は1本ずつ袴をはがして、きれいに整えます。その稲70〜80本を一つの束にします。1本のしめ縄は3本の束で作ります。まず、しめ縄にするそれぞれの束を右によりをかけ、つぎに2本の束を左にまわして編み、さらに一束を足して3本で編み上げます。リースは20本のわらを一束にして、3本の束を編みあげて作ります。
 しめ縄にするわらは、古代米のわら。もちろん自前で作っているそうで、実がつかないうちに稲を刈り取ります。「古代米の稲は丈が長いので、しめ縄にはいいんだね。稲の青さを残すのがひと苦労でね。そのために、陰干ししてゆっくり乾燥させるんです」。出来上がったしめ縄には、半紙でつくった神紙(シデ)をたらし、リースには、松傘、千両、松、稲穂、獅子頭を飾ります。


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