成田国際空港株式会社は、先の共生委員会で、エコ・エアポート基本計画について報告しました。
 これは、成田空港が、地球的視野に立った環境にやさしい循環型の空港をめざし、具体的な数値目標を立てて取り組むために策定した計画書です。空港関連の約500の事業者で組織される「エコ・エアポート推進協議会」を中心に、成田空港全体で環境保全に取り組むとしています。
 具体的には、暫定平行滑走路が供用された2002年度(平成14年度)を基準年度として、航空機の離着陸を含むすべての事業活動について、どれくらい数値を削減できるか、中期目標年度を2006年度(平成18年度)、長期目標年度を2010年度(平成22年度)に定め、取り組むということです。
 大気汚染物質の排出量については、中期で5%、長期では10%削減するとしています。低排出ガス航空機の導入、GPU(地上動力装置)の利用促進、空港内車両の低公害化、さらには、大気汚染物質(窒素酸化物等)を除去し雨で洗い落とす効果がある光触媒染料の一部搭乗橋への採用、太陽光発電利用による照明設備の採用などが計画されています。
 地球温暖化物質排出量の削減については、低燃費航空機の導入拡大、GPUの利用促進、空港内車両の低公害化などが計画されています。
 さらに、節水の推進、一般廃棄物のリサイクル推進と排出量の削減計画を立てています。それによると、リサイクル率を中期で20%、長期で30%向上させ、排出量を削減するとしています。
 また、空港周辺地域における自然環境保全の取り組みとして、グリーンポートエコ・アグリパークを整備すること、地域社会とのコミュニケーションを充実させるため、成田空港エコ・クラブを設置することなどが計画されています。
 共生委員会はこの計画を評価し、今後の取り組みを見守ります。



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