共生委員会では、成田空港の民営化を機に、円卓会議合意事項の点検内容を見直し、「今後中心となる課題」(5項目17課題)に力点をおいて点検しています。
 今回は、3項目4課題について点検しました。
 


●4000m滑走路関連、平行滑走路関連の防音林・防音堤の整備
 これは、1995年(平成7年)に空港公団(当時)が定めた「成田空港周辺緑化基本計画」に基づいて進められることになっています。進捗率は、4000m滑走路関連で90% 、平行滑走路関連では57% 。計画にそって着実に整備が進められており、評価できます。未整備部分についても、解決に向けて地権者との交渉を積極的に進めるよう、求めました。
 


●緑・林の回復について、 計画的な推進
 空港の建設によって失われた緑・林の回復のため、「成田空港周辺緑化基本計画」に基づき、整備が進んでいます。
 今までに「芝山水辺の里」「三里塚さくらの丘」「成田市さくらの山」「やすらぎの杜」などの整備やその協力、芝山町、成田市での里山整備、さくらの木の植樹や移植、里山遊歩道の整備協力などが進められてきました。
 基本計画では、10年間で100万本の緑の整備が目標とされていましたが、現在までに植栽されたのは約40万本。共生委員会は、今後も可能な限りの緑・林の回復に努めるよう、要請しました。

●移転跡地の十分な管理および有効活用
 移転跡地は約620ヘクタールあり、そのうちの250ヘクタールが農地貸し付け、公園、防音林・防音堤などに使われています。
 しかしながら、未活用地は、管理や地域で活用する仕組みの周知が十分にされているとはいえません。今後は、十分な管理をおこなうとともに、積極的な利用促進を図ることが必要です。
 空港会社は、未活用地の具体的な活用策として、今年1月、「グリーンポート エコ・アグリパーク」(仮称)の整備と有機農業研修生受け入れ事業を発表しました。空港南側の芝山町岩山地区には、自然に親しむ場を整備・開放し、同町菱田地区には、有機農業を研修する場を提供するとしています。



●電波障害対策は、今後も継続して工事を進めていく
 電波障害対策としては、4000m滑走路関連は1999年(平成11年)に、平行滑走路関連は2002年(平成14年)に工事が終了しました。
 現在、暫定平行滑走路供用後の実態調査を受けて、受信障害が認められた地域の追加対策が進められており、2005年(平成17年)3月末に終了するとしています。
 なお、国が進めている地上デジタル放送への切り替え準備で混信が生じていることについては、国の対応を見守ります。






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