共生スタディグループ
 
◆第2回共生委員会記録集編集委員会

日  時: 2008年(平成20年)5月23日(金)午後1:05〜
場  所: 成田空港地域共生委員会事務所
出席者: 共生委員会記録集編集委員会

◇ 議題
(1)作業の進捗状況
「5/12作業チーム報告・論点メモ」に即して事務局より説明
構成は本編(本文、年表)、資料編とする。
本文作成の準備として、作業チームで、共生委員会活動、空港問題に関する出来事を書き出し、概略年表を作成した。次に、それを基に時期区分を行った
今後の作業予定
時期ごとに、共生委員会活動の背景となる空港問題推移について略述。
次に共生委員会業務の展開を記述。時期ごとに原稿を分担することも検討。
本文に掲載する資料についても、時期区分ごとにどの程度、収録するか整理してみる。
記録集の体裁、構成等
今までに発刊された記録集と同様に、ハードカバーでA4サイズが良い。箱の費用はそれほどかからないので、あった方が良い。
文章が多くなるようなので、横書きが良いだろう。
編集・印刷に合意事項点検記録集の1.5倍の予算を考えているので、300ページ程度になる見込み。資料編を分冊にせずに、1冊にまとめる。
カラーはモノクロより当然コストがかかるが、以前より印刷経費自体が下がっている。カラーを入れる場合、カラーページを集めた方がコストは低い。
 
(2)工程表
「工程表」に即して事務局より説明
本日の検討結果を6/6の共生委員会に報告。作業チームで順次作業を進める。
7月後半をめどに、ある程度文章化し、作業チームから編集委員会に中間報告する。
9月末を原稿締め切りとするが、年末まで第7期が続くので、時期区分のW期の原稿は予定稿となり、完成に至らない。刊行は12月目標としているが、年明けて入稿、校正、印刷になるのではないかとの見通し。
12月の段階でどの程度の原稿が残っているかによるが、2月中下旬の刊行になるのではないか。
印刷はそれほど時間はかからない。製本は1週間くらい。
 
(3)記念誌
記念誌発刊の可否を検討
記録集とは別に、記念誌を発刊する。記録集は事実関係を記録し、記念誌は共生委員会活動の意義や関わった方々の思いを記載する。
内容の検討は、記録集の原稿のめどがついた時点(11月くらい)で行う。
記録集の発刊と合わせて出せればベスト。
ソフトカバーの冊子とする。
 
◇ 意見交換
概略年表(時期区分)
非常によくまとめられている。しかし、これからの進め方として、留意すべきことがある。まず、暫定平行滑走路の供用からW値の逆転現象問題への対応が始動し、共生財団の健康影響調査結果がまとまるという形で、騒音問題への対処はそれなりに進展してきた。今度は平行滑走路が2500m化し、かつ羽田との関係上、発着回数も増え、それにともなって地域の負担も増えざるを得ないという必然的な流れがある。その2つのラインを要として追っていかなければならない問題だと感じた。
ただ時系列的に書いていくと、今の意見のような問題が見えてこなくなる恐れがある。14年間を通じてこうであったということも必要だろうから、作業チームで検討する。
洋上脚下げの実施は書き込まれているが、それを書くなら共生委員会で議論した内容が入るべき。安全や運航効率を考えると洋上脚下げはしない方がいいかもしれないが、地上の住民の安全を考えて実施すべきだというかなり激しい議論があった。他にも低周波問題(エンジンテスト)など、共生委員会が提案したことで実現したものがあるので、これも同様に扱うべき。
洋上脚下げが実施されるまでの流れは、T「共生へ始動」にあたるが、たしかにそのような状況説明がないと、ただ点検を実施したと書いても分からないかもしれない。どのように書くか検討する。ちなみに合意事項点検記録集にはそれらが詳しく載っているが、そちらにあるから今回の記録集には要らないという話ではない。
T期(95〜98年)が非常に重要なので、ここをしっかり書き込むべき。そうしないと、U→V→Wの展開が見えてこない。
 「はじめに」は、シンポジウムで成田空港問題の現状と反省が行われ、円卓会議で問題点が明確化され、その解決が共生委員会に託された。T期は、「共生への始動」とあるが、「共生への始動から具現化へ」の時期だった。共生委員会発足後、半年くらいは、どのように取り組むべきかはっきり道筋が見えなかった。発足2年目からペースが上がってきて、大きな成果としては洋上脚下げ、共生財団の設立、低周波の問題、共生大綱などがあり、この期間に共生策が大きく前進し、U期につながった。このU期になると、住民のほうからも「国・空港公団が共生策に真摯な取組みをして具体化してくれた、だから滑走路は2本あるべきだ」と言い始めた。
 そういった意味で、等分するのではなく、T期は非常に重く見ていくべき。U期は複数滑走路が現実のものになったというのが特徴。V期は空港公団の民営化が大きなテーマ。W期は国際拠点空港のあり方というふうに進んでいく。
概略年表に抜けているものがかなりあると思う。
この年表は機械的に1枚の紙に収めてあるので、どうしても平板になってしまう。大きく区分すると、U期の途中くらいまでの前期と、そのあとの後期の2つかもしれない。概略年表の時期区分にこだわることはなく、T期に重きを置くべきだし、各時期を均等に区分する必要はないので、作業チームで検討してみる。
共生委員会を知らない人がこの記録集でいちばん興味を持つのは、共生委員会の業務展開が空港問題の具体的な事項にどのように影響を及ぼしたのかということで、それを主要に書くべき。
さまざまな項目が平たく羅列されている中に、実はさまざまなダイナミックな動きがあるのだろう。編集方法として、単なる事実の羅列だけでなく、ストーリーがきちんと表れるようにしていけば、共生委員会の活動が分かりやすくなると思う。
合意事項点検記録集との重複についてはそれほどないと思う。作業の仕方次第。
合意事項点検記録集発刊のあとの点検については、何らかの形で載せる必要がある。
今回の記録集単独で完結としないと、前の記録集を見て、今度の記録集を見て、というのはよくない。資料などは重複する部分が出てくると思う。なるべく重複しないような方法を考えていく。
この年表に、合意事項22項目の対策にめどがついた時期を入れたらどうだろうか。
合意事項点検もあるが、それ以上に、共生委員会活動という意味では、それによって空港問題がどうなったかという視点が必要。作業チームの過程で検討していく。


←戻る