円卓会議合意事項の点検状況


2001年度(平成13年度)後半

日  時: 2002年(平成14年)5月17日(金)午後2:05〜
場  所: 成田空港地域共生委員会事務所
参加者: 国土交通省、空港公団、千葉県、共生委員会


 円卓会議合意事項の実施状況について、点検表に沿って説明を受け議論した。主な内容を以下に挙げる。

1.騒音問題
民家防音工事施行改善
共生委員会:サッシ軽量化について、今後の展望はいかがか。
空港公団:始動最少開閉力の問題は多分に経年変化の問題と重なっている部分があると思うので、今回の経年変化調査を踏まえた対策において一つの進展がみられる可能性がある。
共生委員会:故障が多いと言われているサッシレバーの取扱いについて、閉め方の説明シールなどを貼ることで解決につながるのではないか。
空港公団:貴重なご意見として参考にさせていただく。

低周波騒音
共生委員会:低周波振動はエンジンテストによって起こることが明らかになり、新消音施設の供用により、おさまったように思われた。その後、住民から航空機の離着陸時に起こっているのではないかと指摘があった。
空港公団:実際に低周波騒音が起きることは確認されている。共生委員会本会議で詳しく報告する。

飛行コース
共生委員会:飛行コース幅を大きな図面に落としたものを空港公団に作っていただき、それが市町村や住民団体に配布された。これにより、自分の地域が飛行コース幅のどこに入るのか、航空機がコース幅を逸脱しているのかどうかの一つの目安にしていただける。

体制整備
共生委員会:健康影響調査が終了して2年になろうとしているが、報告書の見通しは?
空港公団:現在分析中で、共生財団は今年度中に何らかの報告をまとめたいということだ。
共生委員会:空港公団の固定測定局は、WECPNL値が範囲内に収まっているかを常にチェックすることを主な目的として設置されているが、地域の住民から、空港公団が発表する数値と自分たちが感じる騒音とに乖離があると常々指摘されている。集落の中に固定局を設けるという考えは今後ないのか。
空港公団:固定局は24時間の音を測定していくのが目的。1種区域の中がきちんと基準の75WECPNLに収まっているかは、年2回の短期測定をしている。固定局については、空港公団は当事者だということで、市町や千葉県が独自で作ったものもある。それを踏まえて平行滑走路の方は、エリアをなるべく網羅する形で、空港公団、市町、県で調整して作った。それを財団の方で一元的に集計して数値をお知らせしているという状況です。

隣接区域対策
共生委員会:隣接区域対策では、防音工事と空調機は常に一体なのか、別のものなのか。
空港公団:共生財団の隣接地区対策は、サッシを3mmから5mmに交換し、そして空調機を設置するというもの。空調機は防音工事の内容に含まれているが、空調機だけ設置してくれという人はいらっしゃると聞いている。

3.落下物問題
国土交通省:暫定平行滑走路が供用し、4000m滑走路とあわせて、どのように洋上脚下げ点検をおこなうか検討している。今後も引き続き、脚下げ、整備の徹底をしていきたい。

4.環境問題
緑、林の回復
空港公団:成田空港周辺緑化基本計画は、一部を残して植栽は終わっている。
共生委員会:緑、林の回復とともに、空港公団が所有する山林、田園等の自然環境の景観を保存するという観点で整備を進めていくべきだ。

5.電波障害
空港公団:平行滑走路関係の実態調査を6月から12月くらいまでにおこなう。同時に、共同利用施設への電波障害対策についても検討していきたい。

6.滑走路計画
平行滑走路、横風用滑走路
空港公団:暫定平行滑走路南の東峰地区住民の方には、ご要望があれば防音工事をさせていただく旨、お伝えしている。現在は防音構造の休憩所を用意させていただいている。

飛行回数、深夜便の運航
共生委員会:暫定平行滑走路は短いので、4000m滑走路への着陸が増えるということはないか。
国土交通省:緊急事態やエンジントラブルなど合理的理由がある場合を除いて、計画上の滑走路を変更することはないし、そのような場合の監視もしている。

←戻る